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僕たちのCL
高橋謙太 早川龍人

設定
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主⼈公=蹴球蹴男(「町川 FC」)地域サッカー クラブオーナー兼監督 39 歳 ⼀部リーグから地域リーグに転落しやってきた男。給料の少ない男。そしてサ ッカーへの知識がない。
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協⼒者=サカエモ(師岡熊野神社の神)(世界⼀の監督早川⿓神)
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協⼒者=町川 FC のメンバー
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協⼒者=早川⿓神「世界⼀の監督」
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敵対者「⽴⽥ SC」(早川⿓神率いる世界⼀のクラブ)
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前オーナー兼監督=⾼橋ロナウジーニョ
ストーリーの構造
・越境=⼀部リーグから地域リーグに転落
・危機=選⼿達の脱退や移籍
・成⻑=早川⿓神「サカエモ」のアトバイスで地域イベントを開催し、地域を活性化させるとともにファンを集め選⼿のモチベーションやグッズ、チケットの売り上げに繋げる。
・勝利=チームをまた⼀から再建し、CL 決勝で⽴⽥ SC を倒し、優勝。
あらすじ
主⼈公・蹴球蹴男は新しいことに興味を持ち、⼀流企業の社⻑を辞めた。そして、地域サッカークラブである町川FC のオーナー兼監督に就任した。この町川FC は昨年、前オーナーの資⾦横領とFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)の規則違反により弱体化し、⼀部リーグから地域リーグへと転落した。さらに、主⼒選⼿の移籍や放出が響き、地域リーグでも降格権内いを争うほどに。彼らは再び返り咲くことができるのか。
第⼀章 〜初めの始め〜
ある⽇、蹴球蹴男はサッカー⽇本代表が世界と戦う姿を⾒た。
彼の中に「こんなにも熱いスポーツがあるのか!」と衝撃が⾛った。まるで、台⾵⼆⼗⼀号の雷のように、、、彼の座右の銘は「思いたったらすぐ⾏動」。
次の⽇、社⻑の座を降りた。その⽇から彼の新しい⼈⽣が始まった。
社⻑を降りてから初めての朝、前は忙しかったが時間と⼼に余裕がある。これからどう⽣きようか迷っていた。どうしたらサッカーチームの監督になれるのか。そんな時でも毎⽇⽋かさずに⾏なっていたマラソンだけは怠らなかった。
いつも通り河川敷を⾛っていると偶然、サッカーのユニフォームを着ている少年少⼥達が⽴ち尽くしているのを⾒つけた。だが、どこか⼦供たちの様⼦がおかしい。それは試合が始まるとは思えない雰囲気で何か悩んでいるように感じた。この後、特に⽤事がなかった為「どうしたんだい?」と話しかけた。
すると、⼦供たちはこう⾔った。
「僕たちの監督が試合に来なくて、このままだと試合ができないんだ。おじさんが監督の代わりになってくれない?」
そこで、彼はあの熱い試合を思い出し、迷わず
「まかせろぉ!!!」と⾔った。
第⼆章 〜蹴球蹴男の新しい道〜
実際監督を任されたのだが、⼦供達に何も指⽰を出す事がなく試合は0―10 と⼤差で負けた。
⼦供達からありがとうの⾔葉はなく⾃分が情けなくなった。サッカーを舐めていたわけではないが、結果が物語っていた。熱くなったその⽇から彼なりにサッカーについて調べていたのではあるが、なぜこんなにも⼤差で負けたのか分からなかった。
そこでいつもの居酒屋に⾏き、⼤将に相談した。
「⼤将、今⽇偶然河川敷であった⼦供達に頼まれたから、監督になって試合したんだけど、0―10 で負けたんだよね」
すると⼤将は「そんな事もあるよ」と⾔った。普段は陽気な蹴球蹴男だったがいつになく激怒し店を後にした。
今までにない様⼦を⾒た⼤将は⾛って後を追いかけた。
「蹴男。お前に紹介したい事がある」
それは地元サッカーチーム町川FC の監督への誘いだった。
「お前熱くならないか」と⼤将は⾔った。
蹴球蹴男は迷わず「まかせろぉ!!!」叫んだ。
数日後、居酒屋の⼤将に紹介された町川FC に訪問してみると、その現場は酷いものだった。
初めに⽬に⼊ったのは整備のされていないグラウンド。それに加えやる気のない選⼿たち。想像とはかけ離れたチームだった。
そこで社⻑のノウハウを⽣かし、選⼿達のやる気を⾼める⽅法を考えた。それは選⼿達と近い距離を作る事で、なんでも⾔える関係性を作る事だった。これはそれぞれ選⼿達の不満や周囲の環境を理解するために繋がるため、その⼈に適した⽅法で接する事が出来る。しかし近すぎるとメリハリのないチームになってしまうため、時には厳しくすることも必要だと経験から学んでいた。
これにより、マネージャーと選手とに、程よい距離間のあるチームを作ることが出来ると考えたのだ。
第三章 〜監督道〜
その次の⽇から彼の監督への道が始まった。
しかしその道は簡単なものではなかった。チームは前オーナー兼監督⾼橋の資⾦横領とFFP 規約違反により、多くの選⼿が移籍や脱退。選⼿への給料も払う事が難しい程、危機的な状態だった。その事からチームは⼀部リーグにいたが地域リーグへ降格した。何より問題だったのは、グラウンドやボールなどがなくなるなど、練習環境が⼀変した事だった。
どうにか資金を稼ごうとこんな状況を打開すべく、蹴球蹴男は社⻑時代のつてをフルに使い、スポンサーを集めようとした。しかし、この様なチームにつく⼤きなスポンサーはなかった。どうする事も出来なかった彼は最終⼿段としてサッカーの神様が祀られている師岡熊野神社に⾜を運ぶ事にした。
第四章 〜名将早川⿓神〜
果てしない階段を登った先で、⽬を疑う光景を⽬の当たりにした。
そこにはなんと、世界⼀のサッカークラブ⽴⽥SC の監督・早川⿓神がいたのである。
蹴球蹴男はすかさず声をかける。
「あ、あの早川⿓神さんですよね?どうやったら世界⼀になれますか。教えてください」
すると早川⿓神は⼝を開いた。
「まず初めに地元地域に根強いチームを作ってみるといいにゃ」
そこで蹴球蹴男はこれまでの経営⽅法と違い新しい経営⽅法を思いついた。まず初めに始めた事は地元商店街の⼒を借りることである。何故なら地元の⼩さな企業にスポンサーになってもらう事で、チームの資⾦が増え、練習環境が整うだけではなく、スポンサーについてる側としても地元を盛り上げる事は店の売り上げに繋がる。
この仕組みに気づいた蹴球蹴男率いる町川FC は、練習環境の変化などにより右肩上がりに成⻑した。
実際に選⼿達は地域イベントを開催し、地元を盛り上げ根強いファンを作った。
それに加え、⾎汗を握るほど努⼒をしてきた選⼿達は2 部リーグ、1 部リーグへと返り咲くのであった。そんな最⾼潮の中世界⼀を⽬指す戦いが始まった。
第五章 〜僕たちのCL〜
各予選トーナメントを順調に勝ち上がった町川FC もついに決勝戦。
相⼿はCL 三連覇をしている早川⿓神率いる⽴⽥SCだ。簡単に勝てる相⼿ではない事は監督、選⼿、サポーターも誰もが思っていた。だが町川FC は、僅かな希望を諦めてはいなかった。
どこのチームよりも⾎の滲むほどの努⼒をしてきたし、新体制になってから⼀からやり直し、チームを築き上げてきた⾃負があったからだ。
試合前、蹴球蹴男は選⼿達に語りかけた。
「みんなついにここまで来れたね、悔しい時、悲しい時、⾟い時、どん時も頑張ったね!僕から⾔うことは何もないよ、さあ君達の本気を⾒せてご覧。」
それに対し選⼿達は迷わず
「まかせろぉ!!!!!」
こうして彼らの最期の戦いが始まった。
試合はどちらも譲らない展開。後半ロスタイムついに拮抗が破れる。町川FCの蹴ったボールはゴールネットを揺らした。この時そのボールには、どこか商店街店主の顔が⾒えた気がした。
そのまま試合は町川FC が勝利、ついに弱小チームが優勝した。
試合後早川⿓神にお礼を⾔ったがさっぱりわかっていない様⼦だった。あれはサッカーの神さまだったのかもしれない。それから町川FC は誰も成し遂げた事がないCL 五連覇、クラブW 杯五連覇を成し遂げた。この記録を越せるチームは現れるのか。

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